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千曲川の水質



川の水質や環境を自分で調べるには

(1)生物学的水質調査法-川底にすむ小さな生物を調べる

川底の石の表面や石と石の間、砂や泥の中には、多くの種類の水生昆虫、ミミズ、ヒル、貝などの仲間の小さな生き物が沢山すんでいる。そしてこのような生き物は、どこでも同じというわけではなく、その場所の水温、水質、流れの速さ,好きな餌のあるなし、などによってすむ種類がかなりちがっている。

このようなすみ場の環境要素の中で最も大きな影響があるのは、流れている水の中や砂や泥の中の水の溶存酸素の量で、生活廃水やちぎれ藻の腐敗によって酸素が消費されて嫌気的(無酸素状態)な環境になり、有機物の腐敗分解による硫化水素、アンモニア、その他の有毒な成分が出てくると、もともとこのような環境に抵抗力をもっていない清水性の生き物はいなくなって、汚水性の生き物がすむようになる。誰にでも観察できる川にすむ小さな生き物のこのような性質を利用した水質の調査が、この生物学的水質調査法である。

図8は川にすむいろいろな生物の水質の選り好みの特徴を示したものである。この場合の水の汚れは主に有機汚濁によるものであり、汚濁の程度は4階級に分けられ、図の下に説明されている。各階級の横の四角の数が多いほど、その生物はその程度の水質を好む、すなわちそのような水質のところで発見されることを意味している。それぞれの階級に聞きなれない言葉がつけられているが、これは、このような理論とそれを利用した水質判定の方法がドイツの学者によって考えられ、それが日本語に直訳されたためである。














図8.日本の川にすむ主な小動物とそれがよく見られる水質階級
       OS (貧廃水性) :きれいな水  (階級T)
       βms (β中腐水性):少しきたない水(階級U)
       αms (α中腐水性) :きたない水  (階級V)
       ps (強腐水性) :大変きたない水(階級W)

このような川底にすむ生物を指標にした水質判定の方法は、十数年前から当時の環境庁(現在の環境省)や建設省(現在の国土交通省)によって取り上げられ、指標に使う生物の種類が検討されて、普及のためのパンフレットも何回か改訂されてきた。表5は平成15年に環境省と国土交通省によってまとめられた最新のパンフレットにのっている指標生物である。調査の方法やまとめ方はこのパンフレットに説明されている。また実際にこのような調査をしてみたい時は、市の生活環境課、教育委員会、各公民館などの係の人に相談してみるとよい。


表5.水質階級と指標生物の関係(日本水環境学会編:『川の生きものを調べよう』 ,2003.より)   
きれいな水(I)の指標生物 少しきたない水(II)の指標生物

カワゲラ

ヒラタカゲロウ

ナガレトビケラ

ヤマトビケラ

ヘビトンボ

ブユ

アミカ

サワガニ

ウズムシ

コガタシマトビケラ

オオシマトビケラ

ヒラタドロムシ

ゲンジボタル

コオニヤンマ

スジエビ

○ヤマトシジミ

○イシマキガイ

カワニナ

きたない水(III)の指標生物 大変きたない水(IV)の指標生物

ミズカマキリ

タイコウチ

ミズムシ

イソコツブムシ

ニホンドロソコエビ

タニシ

ヒル

セスジユスリカ

チョウバエ

アメリカザリガニ

サカマキガイ

エラミミズ

注:(社)日本水環境学会135-0006東京都江東区常磐2丁目9-7グリーンブラザ深川常磐201号.Tel 03-3632-5351
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