人間の健康状態を表すのに、体温、視力、血圧、血糖量、体重などなど、いろいろな測定項目があるように、水質を表すにもいろいろな項目がある。水質項目はまた水質指標ともいわれる。水質の指標は安全な水の管理のために重要な役割をもっているが、その全体を説明するのは大変なので、ここでは主な指標だけを取り上げて簡単に解説する。
たくさんある水質指標は、いろいろな目的あるいは考えによって分類されるが、常識的には、次の2つのグループに分けることができる。以下それぞれのグループの主な指標について説明しよう。
(1)一般的あるいは生活環境にかかわる指標
(2)有害物質、あるいは人の健康にかかわる指標
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水質の説明に入る前に、水の中の物質の濃度を表す記号について説明しておく。水に溶けるかあるいは混じっている物質の濃度は、一般にかなり低いので、ふつうは水1L中に何mg(mgは1/1000g)または何μg(μgは1/1000,000g)という単位で示し、それぞれ次のように書き表す。
mg/L(ミリグラム・パー・リッター):100万分の1. ppm(ピーピーエム)ともいう。
μg/L(マイクログラム・パー・リッター):10億分の1. ppb(ピーピービー)ともいう。
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