絶滅のおそれのある野生生物をあげた本のことで、赤は危険を表わす色であることからレッドデータブックと呼ばれる。
国際自然連合(IUCN)が1966年に初めて世界の野生生物を対象にしたレッドデータブックを発表し、保護の必要の緊急度によってランク分けして、生物の種類とその分布や生息状況を示した。レッドデータブックにあげられている生物のリストをレッドリストという。
日本の環境省も国際自然連合の基準をもとに日本のレッドデータブックを作成し1991年に公表した。また、長野県でも長野県版のレッドデータブックを作成中で2002年に高等植物編が発表されている。レッドデータブックは希少生物の保護や無秩序な開発を防ぐ基礎になる大切なものである。
環境省レッドデータブックのカテゴリ定義
絶滅(EX)
我が国ではすでに絶滅したと考えられる種
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野生絶滅(EW)
飼育・栽培下でのみ存続している種
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<絶滅危惧=絶滅のおそれのある種>
絶滅危惧I類(CR+EN)
絶滅の危機に瀕している種
絶滅危惧IA類(CR)
ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
絶滅危惧IB類(EN)
IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種
絶滅危惧II類(VU)
絶滅の危険が増大している種
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準絶滅危惧(NT)
現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
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情報不足(DD)
評価するだけの情報が不足している種
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付属資料 絶滅のおそれのある地域個体群(LP)
地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの
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長野県レッドデータブックのカテゴリ定義
絶滅 (Extinct) |
EX |
県内ではすでに絶滅したと考えられる種 |
野生絶滅 (Extinct the Wild) |
EW |
飼育・栽培下でのみ存続している種 |
絶滅危惧I類 |
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県内において絶滅の危機に瀕している種 |
絶滅危惧IA類 (Critically Endangered) |
CR |
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種 |
絶滅危惧IB類 (Endangered) |
EN |
IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種 |
絶滅危惧II類 (Vulnerable) |
VU |
県内において絶滅の危険が増大している種 |
準絶滅危惧 (Near Threatened) |
NT |
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有する種 |
情報不足 (Data Deficient) |
DD |
評価するだけの情報が不足している種 |
付属資料
絶滅のおそれのある地域個体群 (Threatened Local Population) |
LP |
地域的に孤立しており、地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群 |
付属資料
希少な雑種 (Rare Hybrid) |
RH |
自然雑種と考えられる植物で、県内で希少な種 |
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